航海記08 うどん県のはなし2

大学時代を過ごした香川県は年間を通じて降水量が少なく、大きな川もありません。よく断水になっていました。当時は、夏にはほぼ毎年、断水がありました。ひどい時は1日20時間断水もありました。水道が使えるのは午後4時から午後8時まででした。色々と困りましたが、トイレが1番困りました。風呂に水をためておいて、灯油ポンプにホースを接続して風呂場からトイレまでプシュプシュしていました。風呂に水をため忘れた時は、大学病院まで用を足しに行っていました(病院には優先的に断水はありませんでした)。初めてミネラルウォーターやペットボトルのお茶を買ったのもこの頃です。

うどん文化が盛んなのも水不足が関係していると聞いたことがあります。水不足で米作りが難しく、小麦を作っていたとのことです。弘法大師の頃かららしいです。茹でるときに水は沢山必要になりますが。あまり有名ではありませんが、その気候のためにオリーブの栽培も盛んです。オリーブ栽培には少ない降雨量が適しているそうです。これは主に小豆島(“しょうどしま“と読みます)という島で作られます。もちろん、オリーブオイルの原料になるのですが、かなり高価です。学生の時にオリーブオイルを食することはなかったのですが…。

久留米、鳥栖に来てから断水の経験はありません。香川は瀬戸内気候のなかでも特に雨が少なく、台風の通過や降雪も滅多にありませんでした。あの厳しい断水も、今ではいい思い出に変わっています。

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