航海記13 青森釣行記②

竜飛岬と北海道の南端の白神岬までは約19.5kmとのことです.いわゆる津軽海峡で釣りをするわけですが,景観は抜群でした.『この下に青函トンネルがあるんだよ』と船長に教わりました.水深は深くても100mくらいとのことでした.どうやってトンネルを掘ったのかなぁと考える余裕があるくらいに海上は穏やかでした(魚もいなくて…).

狭い海峡に漁師や一般の釣り船を合わせると200隻程あったかもしれません.皆がマグロを釣りたくて待ち構えています.鳥が1か所に集まると10-20隻の船がそれを追いかけます.水面が『バシャバシャバシャッ』と音を立てると,船が一斉に近づきます.そろそろルアーが届くかなぁー,というところで魚たちは水面に沈んでしまいます.

チャンスは何度かありましたが,マグロは掛かることなく初日は終了しました.港に戻るとがっかりとした様子の釣り人達が道具を片付けていました.仙台ナンバー,土浦ナンバー,千葉ナンバー,神戸ナンバーの車もありました.『皆な遠くから来てるなー』『俺たちが一番遠いやんか』なんて空しく話していました.

我々は翌日もあったので港からほど近い民宿に向かいました.老夫婦が切り盛りしていましたが,豪華な食事と冷たいビールで次の日の健闘を誓いました.同宿の人達は東海,関東からみえており,冬場は九州まで釣りに来るとのことでした.『あーだ,こうだ』と尽きない釣り談義を肴に遅くまで飲んでいました.

2日目は朝から二日酔いでした.   航海記14へつづく

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