航海記28 イカ祭り

太陽が水平線に姿を消してもすぐには完全な暗闇にはなりません。暫くは夕闇の状態です。急いでボートの電灯を準備します。我々のボートより沖にある船に電気が灯ります。イカ釣りは夜焚きといいますが、夜に電気を灯してプランクトンや小魚を集め、それらを捕食するために寄って来たイカを釣ります。夜、海岸線を走っていると海上に幾つもの電気が灯っているのを見た事ありますよね。注意深く見てもらうとわかるのですが、海上の光は、夏は近くて冬は遠くなります。夏場は岸近くにイカの群れが来るんですよね。夜焚きには電気の明るい方が有利になります。我々のボートは40WのLED電球1個ですが、他船から離れていますので十分でした。

沖泊まりの予定でしたのでビールを飲みながらイカ釣りを開始しました。佐世保沖にある島とはいえ、島の沿岸から500mくらいの浅瀬での釣りです。大して期待していませんでしたが、爆釣になりました。イカは魚のあたりとは違い、竿先がズーンと重くなる感じがします。船も体もスミまみれになりました.イカ釣りの最大の楽しみは,釣れたイカをその場で刺身にして食す、最高です。3時間程経ち2人で150杯くらい釣ったところで、持ち帰るのも大変なため終了しました。朝まで狭い船内で雑魚寝して明るくなってから沖に向かいました。イカを餌にアラを狙いましたが坊主に終わりました。

陸に上がり鳥栖に帰る準備をしている時に、長年一緒に釣りをしている後輩が“こんなに釣れた事ありましたかねぇ”と一言。対抗して一言、“石の上にも3年だろ(笑)”

次回はこの夏のアラ釣りの予定です.

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